赤ちゃんはいつから話し始める?子どもへの言語教育の始めどきとは
公開日:2023/12/15 最終更新日:2024/01/04
赤ちゃんが言葉を話し始める時期は、大体いつ頃なのでしょうか。一語文から二語文など、だんだん話す言葉が増えていく様子をみるのは、親の楽しみのひとつといえます。また、子どもの言語教育を始める時期についても、適切なタイミングはあるのでしょうか。今回は、赤ちゃんが話し始める時期と、子どもの言語教育の始めどきについて解説します。
赤ちゃんが話し始める時期とは
人間が言葉を話せるようになるためには、いくつかのステップが必要です。言葉を話す能力は長い時間をかけて身につけていくもので、成長段階には個人差があります。赤ちゃんが話し始める時期について、大枠の目安を解説します。
決して焦ることなく、楽しみながら日々の成長を見守るとよいでしょう。
生後〜6ヶ月頃
生まれて間もない時期は、まだ声帯や喉が発達していないこともあり、声もうまく出せない状況です。何かを訴えるためにはとにかく泣いて伝えることしかできない時期です。
生後3ヶ月から6ヶ月頃になると、「あー、うー」などの、母音を、単音で話すようになります。
6ヶ月〜1歳頃
この頃になると、子音も使うようになり、「まぁ、ばぁ、ぷぅ」などの喃語とよばれる2語以上の言葉を話すようになります。
1歳〜1歳半頃
身の回りの物や、人には名前があることを理解し始める時期で、パパやママ、犬をワンワンと呼ぶなど、簡単な言葉で表現を始めるようになります。
1歳半〜2歳頃
理解している単語も増え、「おやつ、たべる」など、の二語文を話すようになります。
二語文がわかると、問いかけにも答えられるようになるので、我が子との会話のコミュニケーションが取れて、親としても非常に楽しい瞬間となるでしょう。
言語教育はいつ頃から始めるのがベスト?
母国語以外の言語教育を行う時期について、いつから学習を始めるのがよいのかは、難しい問題です。
母国語を覚えることも大変ななかで、第二言語を学ぶ余裕はないと考えるのも当然です。しかしながら、近年では、第二言語を学ぶのは幼児期がもっとも優れているという研究結果も存在しているのです。
乳幼児期の特別な能力
大人になってから第二言語を学ぶのは簡単ではなく、苦労する機会が多いです。理由として考えられるのは、音の処理能力だといわれています。
言語を学ぶ際に重要なことは、音を脳で処理できるかどうかだと考えられており、全世界中の言語には、約800種類の音が存在するといわれています。約800種類の音のなかで、1つの言語で使われている音は約40種類といわれており、数ある音の種類を理解することが重要です。
大人になってから母国語以外の慣れない音を理解するのは簡単ではなく、言語の習得に時間がかかってしまう理由は、母国語以外の音を適切に脳で処理できるかどうかが、背景にあります。
それでは、乳幼児期ではどうなのでしょうか。結論からいえば、生まれて間もない赤ちゃんの脳は、約800種類の音を聞き分けられるという貴重な能力を持っています。
つまり、どんな言語でも習得できるタイミングといえます。赤ちゃんが、自然に母国語を理解して、気がつけば話しているように、第二言語も同様で、自然と脳に音をインプットしやすいタイミングといえるのです。
当然赤ちゃんによって個人差はありますが、言語教育を行うのに非常に適しているタイミングと考えることは自然です。
さまざまな言語や音を聞き分けることで、音を処理し、インプットしていく脳の発達時期であるため、幼児期から言語教育を行うことは、非常に理にかなっているといえます。
赤ちゃんへの言語教育を始めるときのポイント
赤ちゃんに言語教育を始めたい場合、多くのポイントがあります。ポイントを押さえたうえで、言語教育を行うようにしましょう。
相手は赤ちゃんだと理解する
まずは、相手は赤ちゃんであるということを理解することです。自身もそうであったように、赤ちゃんはひとりでは何もできず、ひとりで読み書きもできません。
また、どれだけ教えようと努力しても、自らの意思で言語を覚えようともしていないのです。
赤ちゃんの脳は、少しずつ情報や音を蓄積し、自然と物事を理解して身につけるという特性があります。成果が出ないからといって、ストレスを感じる親も少なくないのです。
結果の有無を求めず、のびのびと行うことをおすすめします。
たくさん話しかける
赤ちゃんの脳の発達訓練を行うために、たくさん話しかけることは重要です。母国語以外の言葉であっても同様に、たくさん話しかけることで赤ちゃんは音を理解し、情報を蓄積します。
とにかくたくさん話しかけることをおすすめします。絵本の読み聞かせは、絵からの情報も理解できるため、非常におすすめです。
ポジティブな言葉をかける、ネガティブな言葉は出さない
言語教育の成果が出ているのかどうかがわからず、ストレスから否定的な言葉やネガティブな言葉が出てしまうこともありますが、続けてしまうと赤ちゃんが消極的な性格に育ってしまう恐れがあります。
注意する際も、ポジティブな言葉をつかって行動を促すなど、褒めて伸ばす気持ちで取り組むように、親も努力することが重要です。
まとめ
今回は、赤ちゃんが話し始める時期と、言語教育を行うタイミングについて解説しました。赤ちゃんが話し始めるには多くのステップがあり、赤ちゃんの脳は音を聞くことで、言語を理解しています。数種類の音を聞き分けられる能力が示すように、第二言語の学習は、赤ちゃんの頃から始めることが望ましいという研究もあるのです。
また、赤ちゃんへの言語教育を行う際は、たくさん話しかけて、ポジティブな言葉で接するようにしましょう。第二言語を学ばせたいと考えるのであれば、赤ちゃんの頃から第二言語に多くふれさせることが重要です。